AFがあれば大丈夫? ~ 前ピン・後ピンについて ~


前ピンと後ピン

昨今、ほとんどのデジタルカメラにAF機能が搭載されており、自動的にピント合わせをしてくれるようになっています。
最近ではスマートフォンのAF機能も向上して高機能になっているとはいえ、望遠やマクロなどの領域では、まだ、デジタル一眼レフカメラのようにはいきません。
ただ、カメラやレンズの設定や組合せにより、逆にピンボケを招いてしまうこともあります。
このピンボケする現象が「前ピン」や「後ピン(奥ピン)」と呼ばれるものです。

前ピン

狙っている被写体よりピントが合ってしまう現象です。

後ピン(奥ピン)

前ピンとは逆に、狙っている被写体よりピントが合ってしまう現象です。
距離的には「奥」とも言えるので、「奥ピン」と呼ばれることもあります。

原因

起こる原因は主に3種類あります。

  1. 被写体によるもの
  2. 組合せによるもの
  3. 設定によるもの

被写体によるもの

被写体の前後にモノがあり、そちらにピントが合ってしまう。

組合せによるもの

カメラやレンズという個々の物には、それぞれに個性があります。
基本的にはこの個性が組合わさっても、正しいピントになるような範囲に調整されています。
しかし、全てのカメラとレンズの組合せで試せない以上、例外も存在します。
この例外の組合せで使用するとAFを使っても、ピントがずれます。

設定によるもの

ピンと位置を調整する機能があるカメラやレンズがあります。
この設定がずれている場合、AF機能の動作としては正しい調整をしているにもかからわず、ピントがずれます。

修正方法

修正方法は原因により異なります。

被写体によるもの

基本的に撮影時に対処します。
具体的には、ピントが合うように、カメラの位置や焦点位置(多焦点のカメラの場合)を変更する他ありません。

組合せによるもの・設定によるもの

どちらも撮影前に対処します。
具体的には、設定によりピントの位置を調整します。

  1. ズレの確認
  2. ピントの調整
ズレの確認

まず最初にピントテストチャートを撮影します。
ほとんどのピントテストチャートは、被写体とピントのズレがわかるようになっています。
撮影結果からどの程度のズレが生じているのかを確認します。

ピントの調整

先ほど確認したズレの程度を目安に、調整します。
基本的には、カメラ本体にあるAF調整機能を使って設定値を変更して調整します。
調整後は、再度、ズレの確認をし、ズレが無くなるまで、調整・確認を繰り返します。

しかし、中には、カメラ本体のAF調整機能では調整しきれないほどのズレが生じている場合もあります。
このような場合は、メーカーや専門店に持ち込むことで調整を行ってくれます。
初期不良などのような場合を除き、有料の場合もあるので、調整を依頼する場合は先に確認をするようにしましょう。

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