被写界深度 ~ ボケとパンフォーカス(ディープフォーカス) ~


今回は、被写界深度についてです。
関係するボケとパンフォーカスについても記載します。

被写界深度とは?

写真のピントを合わせたときに、前後までピントが合っているように見える範囲のこと。
深度という言葉からもわかるように、被写界深度が深いや浅いと表現される。

焦点距離でお話したように、実際にピントが合うのは、一点である。
焦点距離

しかし、そのピントが合った周り(前後左右)でも十分ピントが合っているように見える範囲がある。
この範囲が被写界深度である。

あくまでピントが合っているように見える範囲なので、拡大などすると、ピントが合っていないことがわかる。

以下の条件で、被写界深度は変わる。

  1. 焦点距離
  2. レンズの絞り
  3. 撮影距離

焦点距離

焦点距離が短い(=広角な)ほど、被写界深度は深く(=ピントが合っているように見える範囲が広く)なる。
焦点距離が長い(=望遠な)ほど、被写界深度は浅く(=ピントが合っているように見える範囲が狭く)なる。

レンズの絞り(F値)

絞りを絞れば(=F値を増やせば)被写界深度は深くなる。
絞りを開けば(=F値を減らせば)被写界深度は浅くなる。

撮影距離

被写体までの撮影距離が遠距離ほど、被写界深度は深くなる。
被写体までの撮影距離が近距離ほど、被写界深度は浅くなる。

ボケとは?

被写界深度から外れた範囲が写したボヤけた状態。
ピントが合っていない写真をピンボケ(写真)というように、ピントが合っていない=被写界深度の範囲に無い状態。

ボケを作りたい場合は、ピントが合ったところ以外を少なくする=被写界深度を浅くすればよいことになる。
被写界深度を浅くする条件をあてはまると、以下の方法を撮影すればボケができやすくなる。。。はず。

  1. 焦点距離を長く(=望遠で撮る)・・・画角縮小と圧縮効果
  2. レンズの絞りを開く(=F値の小さいレンズで撮る。F値を減らす)・・・写真の明るすぎに注意
  3. 被写体までの撮影距離を近距離にする(=被写体に近づく)・・・レンズの最短撮影距離に注意

パンフォーカスとは?

全体を被写界深度に当たる範囲で写した、写真全体がでピントが合っているように見える状態。
写真全体なので、奥行が合っても、上下左右に広くても、ピントが合っているように見えることになる。

パンフォーカスにしたい場合は、ピントが合ったところを多くする=被写界深度を深くすればよいことになる。
被写界深度を深くする条件をあてはまると、以下の方法を撮影すればパンフォーカスになりやすくなる。。。はず。

  1. 焦点距離を短く(=広角で撮る)・・・画角拡大とパースペクティブ
  2. レンズの絞りを絞る(=F値を増やす)・・・写真が暗くなる
  3. 被写体までの撮影距離を遠距離にする(=被写体から遠ざかる)・・・被写体が小さくなる

日本ではパンフォーカスと言いますが、海外ではディープフォーカスと呼ぶそうです。
直訳すると、(被写界深度を)深くしたフォーカスとなりますので、パンフォーカスより直観的でわかりやすいかもしれませんね。

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